パイド・パイパー社の終焉とギャビン・ベルソンの凋落

シーズン6を視聴してから、シリコンバレー熱が冷めません。
一応はIT業界にいるので、身にしみて共感もある。
しかしそれは主人公のパイド・パイパー社ではなく、シリーズを通してのライバルであるギャビン・ベルソンにでした。

シリーズの最初からIT業界の大手として君臨し、幾度となくリチャードらパイド・パイパー社をピンチに陥れたギャビン・ベルソンでしたが、最終シーズンではIT業界を離れ、小説家に転身します。

Amazonに買収されかけた当てつけで、誰もがオンラインで書籍を購入するため、大手書店が倒産しロクな書店が残っていないと批判していたのは実に可笑しい。

そういえば、シーズン6では“行動の人”ジャック・パーカーは出てきませんでした。フーリーの買収ネタに絡んでくるかと期待したのですが、全7話というシリーズ中で最も短いシーズンだったこともあり、致し方ないのかな。

ギャビンの転身から考えるIT業界の現状

本心かどうかは別として、彼はIT業界を「軽蔑すべき世界」と語るのですが、この言葉はかなり響きました。
たしかにそう思えることが少なくない。

どぅおぅげんざかのおおぉぉぉ、緑の会社でぇぇえええぇええすぅぅ
(訳:「道玄坂の緑の会社です」)

これくらい分かりやすくバカさかげんを晒してくれていればよいのだが、たいていはそのバカさかげんや汚さ、酷い裏切り、代表の破廉恥な出来事(笑)を隠している。
それが表向きは「世界をより良く」「クライアントの利益のために」だから、知ってしまうと笑うに笑えない。

無論、個人ブログなんかでは書けないことが多いけど、分かりやすいところだとたいていのIT企業が打ち出すWebや広告のデザインは、そのほとんどが模倣。模倣に模倣を重ね、どこが何を模倣したか当人たちでも分からなくなっている状態。

その結果、インターネット上には似たようなデザインが溢れユーザーからは敬遠されるようになりサービスの品質が低下、世界はよりよくなるどころか混沌へ、クライアントや株主は損をしている。
こんな状態を目の当たりにすれば、そりゃ転身したくもなりますよ。

パイパー・ネットという優秀すぎるモンスター

リチャードらパイド・パイパー社はパイパー・ネットという、優秀すぎる次世代インターネットを開発してしまったが故にそれを世に出すことなく解散するしかありませんでした。

さすがにAIと圧縮アルゴリズムが効率化しあってモンスター的進化を遂げるというのはドラマの中の出来事だとしても、独自性や革新にこだわるが故に受け入れられず埋もれている会社はわりとあるのかもなー

シリコンバレー シーズン6の視聴はこちらからどうぞ。↓

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